下痢や便秘など、抗がん剤治療の副作用の中には、お腹に変調をきたすケースがいくつか見受けられます。
便秘は特定の薬のみであまり多く見られる症状ではありませんが、下痢は結構頻繁に発症します。
また、副作用による下痢では、腸管内の粘膜が抗がん剤によって損傷した場合と、副交感神経に刺激が与えられて起こる場合とがあります。
神経への刺激による下痢ならばそれほど問題ではなく、回復も早いのですが、粘膜が損傷した場合は厄介です。
通常、大腸は粘膜がバリアの役割を果たす事で、様々な刺激から身体を守っている状態です。
その為、粘膜の機能が著しく低下していると、頻繁に下痢の症状が起こります。
また、この状態だと細菌が体内へ侵入する可能性も上がります。
白血球減少の原因にもなる為、感染症を引き起こす事も多くなるなど、下痢の症状に留まらず、様々な問題を抱えてしまう事に繋がるのです。
よって、下痢の症状が出た場合は、抗がん剤治療は一旦中止し、原因の追究を行う事になります。
粘膜障害による下痢だった場合は、その粘膜の回復を待つ事になります。
消化しやすく、刺激を与えにくい食事に切り替え、残渣物の多い食物繊維をあまり含まない食材等を用いた食事を行い、回復を図ります。
この状態で摂取すべき食品は、カリウムを多く含んだ物や、温かい飲み物、スポーツドリンクなどです。
また、下痢が起こった場合の対処法としては、腹部を温める為に湯たんぽやカイロを使って保温を試みるのが一般的です。
このあたりは、抗がん剤の副作用の場合も通常の下痢の場合もあまり変わりはありません。