抗がん剤治療中によく発生する副作用の一つに、貧血が挙げられます。
これは、抗がん剤が血液細胞を形成する骨髄にまで影響を与えるためです。
骨髄が変調を起こすと、その内部で作成されている赤血球、白血球、血小板といった血となる材料が減っていきます。
そうなれば当然、貧血になります。
血というものは、体内に酸素をはじめあらゆるエネルギーを送るという非常に重要な役割を担っています。
よって、血液の量が減少すると、酸素や栄養が体内へ十分に行き渡らなくなります。
そうなると、めまいが起きたり、力が入らなくなったり、具合が悪くなったりします。
貧血というと、健常体の人でもたまに起こすなんという事もない症状のように思えますが、ガン患者のように元々体力が著しく低下した状態において発生すると、とても厄介です。
抗がん剤を投与した直後には、貧血は起こりません。
複数の投与で徐々に骨髄が変調し、その積み重ねで発生する副作用となっています。
症状の重さには個人差があり、軽症で済む場合は唇やまぶたの裏の血色が悪くなる程度で済みます。
また、症状自体が出ないケースも少なくありません。
ただ、重い症状になると、めまいや倦怠感のみならず、息切れ、動悸、耳鳴り、場合によっては心不全を起こす事もあります。
さらに、最も症状が重くなると、昏睡状態になってしまう事があります。
そうなると、生命の危機です。
血液の量は、それだけ体内に大きな影響を与えるという事です。